明治14年、東北巡幸の途中、この地で皇后の便りを受けた明治天皇は、一帯の風景の美しさと合わせて感動され、後に名称が定まっていなかったこの地に「傒后阪(きみまちざか)」という名称をつけられました。
その際に届けられた便りには“大宮のうちにありてもあつき日をいかなる山か君はこゆらむ”という和歌がしたためられており、まさに、長旅を気遣う皇后から天皇への恋文でした。
また、書家の赤星藍城は、きみまち阪に立ち、“まさに天下の景観は皆この地に集めたように見事である”と書に記しました。
自然情緒豊かなきみまち坂は、四季折々の美しい姿を私たちに見せてくれます。
七座山は、権現倉、烏帽子倉、蓑倉、三本杉倉、柴倉、大倉、松倉の、七つの峰が連なる連山です。米代川を挟んだ対岸のきみまち阪からは、七座山の美しい姿を望むことができます。
藩政時代には、藩が管理する山とし保護されてきたことから、山中には樹齢300年あまりの天然秋田杉が林立しています。
また、遊歩道が整備されており、どなたでも気軽に、軽登山や散策を楽しむことができます。